Sionの技術ブログ

SREとして日々の学習を書いて行きます。twitterは@sion_cojp

プロゲーマーのマネージメントとチームワーク

本記事は、FOLIOアドベントカレンダーの11日目の記事になります。

はじめに

ゲーマー時代に培ったマネージメントやチームワークは仕事にも当てはまることが多いと感じます。

私は様々なプレイヤーを指導したりリーダとして率いることが多かったので、ゲーマー時代に自分がどう行動してたか + それを仕事に照らし合わせて雑多に書いてみたいと思います。

自己紹介

私はCS1.6 (Counter Strike 1.6)の2012年アジアチャンピオンになった者です。

このゲームは私が高2のときくらいからやってました。

いろんなチームを渡り歩き、大半はリーダーとしてチームを指揮したりマネージメントする役目をやってました。

otya-milk.blog.jp

このCLARING STYLEが私本人です。

CS 1.6とは?

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現在だとCS:GO(Counter Strike Global Offensive)が後継のバージョンになります。

FPSというジャンルで、5 vs 5の銃で打ち合う戦い。

1:45sの間に、テロリストがC4(プラスチック爆弾)を所定の場所に爆破するか、どちらか壊滅させたら1round終了。

合計16ラウンド先に取ったら勝利です。

この1:45sという時間が恐ろしく短く、めまぐるしく考えを働かさないと一瞬で負けてしまうのがこのゲームの楽しさです。

本題

メンバーを適したポジションに配置する

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スナイパー、仲間をフォローする、最後まで生き残るc4を運んで設置する....など様々なポジションがありました。

まずはチームメンバーにやりたいポジションを聞き、できる限り反映させます。

理由は、やりたいポジションを任せた方が責任感が生まれるからです。

その上で、個人の特徴を生かして「こういう役割、動き方をして欲しい」と伝えたり、ポジショニングの指導をします。

仕事に対してもやりたいことをさせたほうが責任感が生まれます。

その上で「こういうことをして欲しい」と伝えると本人もやる気になってくれるでしょう。

最高は「言わなくてもそのポジションを理解して勝手に行動してくれる」です。

報告はできる限りシンプルかつ明確に

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よくある初心者の場合だと、「撃たれてる!いてて!なんか遠くで撃って来てる」とかですかね。

この報告を聞いて味方はどうすればいいか分からないですよね。

例えば、「階段に2人いた」という報告は重要なのか?という議論をよくしました。

結論は、「重要ではない、があると嬉しいかも」です。

敵がここから攻めてくるか引くのか分からない報告だからです。

ベストは「1人カバーに来て欲しい」。これなら敵がどうしようが、仲間がどうして欲しいかわかるので行動しやすいです。

このように指示と行動がシンプルかつ明確になってるほど、お互いが連携しやすいです。

これは仕事や特に障害対応、ドキュメント(手順書)で言えることですね。


ちなみに、最初の問いですが、さらにベストの「何も言わなくても100%伝わる」を私たちは目指してました。

報告に感情は不要

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あるあるだと「くっそ!あいつむかつくわ!うぜー!」とかですかね。

この報告を聞いて味方は....ry

「報告に感情は不要だ」と私はよく指導してました。

怒らない

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怒っても何も解決はしません。

私自身若い時はよく怒ってました。が、この結論に至りました。

(精神を保つために、「自分が5人倒さなかったから負けた」と言い聞かせたりしてました)

よくあるよねーってスルーしたり、「なぜそうなったのか?」「そういう行動をしてしまったか?」というのを議論しあい解決に導くのが最善です。

「なんで言ったのに理解できないの?」 -> 難しいよね〜、また教えるね

「なんで何回も同じ場所でミスるの?」 -> 何か原因ある?違う方法だとミスらない?

といった感じ。

あえて失敗させる

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上の議論しあってるときに、意見がまとまらない場合があります。

例えばあるポイントに投げるグレネードが絶対必要だ、必要じゃないなど。

その場合は全部やるのが筋です。そこで失敗を経験してなぜ失敗したのかを理解します。

そうしないと実践で応用ができないからです。

またあえて失敗させる誘導をすることもあります。

そうしないと理解ができないからです。

(今の子たちはペヤングを一度もこぼすことはないでしょうし、その事実を知らないでしょう)

失敗は大事な糧なので、出来る限り失敗出来る時にいっぱい失敗させるチームにしてました。

讃え合う

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先ほど報告に感情は...と言いましたが、1killとった時の「ナイス」などの賞賛は大事です。

理由はその場の雰囲気、士気がよくなるからですね。人間味ありますね。

slackやPRでいう :thumbsup: だと思ってます。

ルールはシンプルに最小に

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日本人はガチガチの作戦で固めてくるチームが多かったのですが、それが4人以上限定とかグレネードの個数限定だったりしました。

敵の奇襲で3 vs 3とかになってしまうと、誰も次の行動を考えれなくなって時間切れになったりします。

私たちのチームは、作戦を設けず、自分たちで考えて行動させました。

その方が敵のアクションに柔軟に対応できます。

その場で、「こうしてここを攻めよう」と誰かが作戦を発言して行動を起こします。

またそこでのルールとして、「指揮官のいうことが絶対。それ以外は早めに言ったやつを優先」というルールでした。

「で、誰のを従うの?」っていうコミュニケーションコストの発生を避けたかったからです。


状況は一番メンバーがわかってます。仕事もそうですが、ルールを最小限にし、メンバーに権限を委ねた方が、スピーディーにスムーズに事が進みます。

自分たちで考えさせる

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最高は「言わなくてもそのポジションを理解して勝手に行動してくれる」です。

少数精鋭の場合、マネージメントなんてない方が最高です。

彼ら自身が言葉を交わし合い、共通の目標に向かって行く方がベストです。


仕事でも少数精鋭の場合はマネージャーがいかにセルフマネージメント出来るようになるか、ポイントを指摘していくのが良いかと思います。

全体的に見渡すレベルを目指す

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まずメンバーより下の実力だとダメです。「おれより弱いやつが」と言われたら終わりです。

(それ以上の何かしら尊敬の念があれば問題はない)

仕事でいうと、エンジニアなのに勉強することをやめたり、プログラム書く事を諦めてる人は部下に舐められる可能性が高いです。


次に、メンバーと同じ目線だと、いつまでも実力が水平です。

これではさらなる高みは目指せません。


私は全体を見回して、このチームがどうなったら強くなるかを考えてました。

例えばBサイドが抜かれやすかったらBサイドの研究をします。

それはBサイドのメンバーも研究してると思いますが、彼らは「連携や練習」という私より余分な時間が発生します。

その間に海外の動きをチェックし、良いものがあれば「このチームこういう動きをしてたから取り入れてもいいかもよ」と伝えることができます。

あとはプロフェッショナルな彼らに任せればいいです。そして存分に高みを目指してもらいましょう。

信頼する、言い過ぎない

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例えば、「Flash Bomb欲しい」と言って、くれなかったとき。仲間は敵と交戦してるかもしれないです。

状況は仲間にしかわかりません。

Flash Bomb欲しい」を5回くらい連呼されたら相手も「わかってるようっせーな!交戦してんだよ!」ってなるでしょう。

フラストレーション貯めるのは色々と支障が出ます。

出来る限りフラストレーションためないよう言い過ぎないように、相手を信頼して待ちましょう。

待つのは不安になったり、精神辛かったりしますが、我慢ステータスを身につけましょう。

待った上でチームが議論し、それでもうまくいかない場合はリーダーが一言指摘しましょう。

時間を決めて練習する

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時間を決めないとダラダラとやります。また長時間やらないように気をつけます。

事前に伸ばしたいポイントを決めておいて、短い時間で、サクッと練習する方が身になります。

仕事でいう、残業はもちろん、短時間で集中したほうがいいよね。というお話です。

最後に

リーダーはいいチームを作るための一つです。

もちろんメンバーもいてこそです。

お互いが尊敬しあい同じ目標に行くのはゲームの世界も仕事の世界も同じだなと思います。